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読者
ぽんこつ先輩
「消防設備士の資格、何から取ればいいかわからない」——そこから始まる人向けの記事です。
乙6(消火器)と甲4(自動火災報知設備)は、消防設備士の中で求人需要が最も高い2資格です。この2つを取る順番・受験資格の落とし穴・独学のスケジュール・製図という壁の攻略法まで、人材業界20年のぽんこつ先輩が順を追って整理します。
この記事の結論(時間ない人向け)
- 乙6(消火器)から取るのが王道——受験資格なし・合格率36.2%・独学1〜3ヶ月。まずここから
- 「乙6を取れば甲4が受けられる」は不正確——甲種4類には別途受験資格が必要。最速は第2種電気工事士取得か、乙6取得後に実務2年待ち
- 甲4の最大の壁は「製図」——筆記は独学でいける。製図は暗記だけでは乗り越えられない。答えを写す練習から入ること
- 製図で詰まりそうなら通信講座が選択肢に入る——動画22時間で製図まで丸ごとフォローする通信講座が存在する。書籍3冊を揃えるコストと大きく変わらない価格帯
各ステップの詳細・スケジュール・テキスト・通信講座の中身は下に続きます。
📌 こんな悩みなら、先にこちらの記事を読むのがおすすめ
- 「消防設備士ってそもそも何の仕事?将来性は?」→ 消防設備士はAIに奪われない?将来性と年収を人材業界20年が解説
- 「消防設備士に転職したい。どの転職サービスを使う?」→ 会社選びで失敗しない転職サービス3選(甲4・乙6の取り方つき)
- 「消防設備士はやめとけって聞いた。実際どうなの?」→ 消防設備士はやめとけ?きつい理由6つと「それでもアリな人」を整理する
- 「未経験・30〜40代でも転職できる?」→ 未経験・30〜40代から消防設備士になれる?転職のリアル
この記事は「乙6・甲4の独学攻略・受験資格・取得スケジュール」がテーマです。将来性から知りたい方はL1記事からどうぞ。
まず全体像|消防設備士は「何類」あって、何から取る?
消防設備士は「甲種」と「乙種」、そして「類」という区分で成り立っています。最初にここを整理しないと、何を取ればいいかの判断ができません。
甲種と乙種の違い
📋 甲種と乙種の比較
- 乙種
- 消防設備の点検・整備のみ可能。受験資格なし(誰でも受けられる)。独学1〜3ヶ月が目安
- 甲種
- 消防設備の工事・点検・整備すべて可能。別途受験資格が必要(次のセクションで詳しく解説)
工事もやりたい・現場の幅を広げたいなら甲種が必要です。点検業務から始めるなら乙種でも仕事はできます。
「類」は設備の種類。まず乙6・甲4が王道
※消防設備士は1〜7類まで存在しますが、求人数・実務上の汎用性では乙6と甲4が突出しています。
乙6は「受験資格なし」で、消防設備士試験の入口として最も取りやすい区分です。甲4は自動火災報知設備——マンション・ビル・商業施設など、ほぼすべての建物に設置義務がある設備を担えます。転職市場での需要が最も高い区分です。
「まず乙6、次に甲4」——この順番が、未経験から消防設備士を目指す際の王道ルートです。
ぽんこつ先輩
【重要】「乙6を取れば甲4が受けられる」は正確ではない
多くのサイトが曖昧に書いているポイントなので、正確に整理します。
「乙6→甲4」という流れは正しいです。ただ「乙6を取れば即、甲4を受けられる」は不正確です。甲種を受けるには、別途受験資格が必要になります。
甲種の受験資格——主要パターン一覧
⚠️ 甲種消防設備士の受験資格(主要パターン)
- 乙種消防設備士の免状取得者 + 2年以上の実務経験
乙6を取って働いて2年経てば甲4を受けられる——が、2年待ちになる - 第2種電気工事士または第1種電気工事士の免状取得者
電工免状があれば即甲4を受験可能。最速ルートのひとつ - 電気主任技術者(第1〜3種)
免状保有者は即受験可 - 機械・電気・土木・建築系の大学・短大・高専の卒業者(指定学科)
該当学科の卒業者は即受験可 - 管工事施工管理技士(1級・2級)
免状保有者は即受験可 - 消防用設備等の工事の補助者として5年以上の実務経験を有する者
実務歴で受験資格を得るルート
出典:消防試験研究センター公式サイト。最新の受験資格詳細は必ずセンター公式で確認してください。
未経験からの最短ルートはどれ?
現実的に未経験から考えると、選択肢は大きく2つです。
🗺️ 未経験からの甲4取得ルート比較
- ルートA:乙6取得 → 就職して実務2年 → 甲4受験
- 入社後に働きながら甲4を目指す、業界のメインルート。実務で設備知識がつくので甲4の試験勉強も深まりやすい。ただし甲4受験まで2年以上かかる
- ルートB:第2種電気工事士取得 → 甲4を即受験
- 電工2種は独学4〜6ヶ月で取れる国家資格。取得すると即甲4が受験可能になる。消防設備士との親和性が高く、両方持つと求人の幅がさらに広がる。
こんな人向け:電気系の仕事に就いている・電工2種を既に持っている・電気の勉強に抵抗がない人
※乙6はルートBを選んだ場合でも、後から取ると点検業務の幅が広がります。どのルートを選ぶにせよ、乙6は早い段階で取っておいて損はありません。
「とにかく早く甲4まで取りたい」なら、ルートBの電工2種を先に取るのが最速です。電工2種自体も設備系では評価が高い資格です。電気工事士の将来性についてはこちらの記事でも解説しています。
ぽんこつ先輩
乙6の独学攻略法|1〜3ヶ月・合格率36.2%
令和6年度の試験データから確認します。
📊 令和6年度 乙種6類 試験データ(出典:消防試験研究センター公式)
- 受験者数:25,835人
- 合格者数:9,345人
- 合格率:36.2%
3人に1人が受かる計算です。危険物取扱者乙4(合格率30〜40%前後)と同じくらいで、設備系国家資格の中では取りやすい部類です。
試験の構成
📋 乙種6類 試験構成
- 筆記(45問・マークシート)
- 消防関係法令:15問 / 基礎的知識:10問 / 構造・機能・工事・整備:20問
- 実技(5問・記述式)
- 鑑別等(写真・イラストを見て答える形式)
- 合格基準
- 筆記全体60%以上・実技60%以上・各科目40%以上(科目別足切りあり)
独学スケジュールとおすすめテキスト
🗓️ 独学スケジュールの目安
- 集中コース(約1ヶ月)
- 1日1〜2時間の学習。テキスト1周→問題集1周→苦手を潰す、のサイクルを3〜4週で回す
- 余裕コース(2〜3ヶ月)
- 週末中心で進める。平日の隙間にアプリや一問一答を活用しながら積み上げる
- 勉強時間の目安
- 50〜80時間(個人差あり)
📚 乙6 おすすめテキスト
- 「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」(弘文社・著:工藤政孝) — 業界定番。これ1冊+過去問で合格圏内を狙える
乙6の攻略は「テキスト3周」が基本です。1周目は全体像を掴む読み込み、2周目は問題集と並走、3周目は苦手だけを潰す——この順番でやれば、大半の人は合格圏に入れます。
ぽんこつ先輩
甲4の独学攻略法|100〜200時間・「製図」が最大の壁
令和6年度のデータを確認します。
📊 令和6年度 甲種4類 試験データ(出典:消防試験研究センター公式)
- 受験者数:3,681人
- 合格者数:1,288人
- 合格率:35.0%
⚠️ よく「19,767人・34.0%」と記載されているサイトがありますが、それは甲種3類のデータです。甲4の正しい数字は3,681人・35.0%です。
合格率は乙6と大きく変わりません。でも勉強時間の目安は100〜200時間(2〜3ヶ月)と、乙6の2倍以上かかります。理由は「製図」です。
試験の構成と科目別足切り
📋 甲種4類 試験構成
- 筆記(45問・マークシート)
- 消防関係法令:15問(共通10問+類別5問) / 基礎的知識:10問 / 構造・機能・工事・整備:20問
- 実技(7問・記述式)
- 鑑別等:5問 / 製図:2問(ここが最大の壁)
- 合格基準
- 筆記全体60%以上・実技60%以上・各科目40%以上(科目別足切りあり)
「製図」とは何か——独学最大の壁の正体
製図問題では、建物の平面図が与えられます。そこに感知器の種類・設置数・配置・配線をすべて自分で書き込む記述式の問題です。
⚠️ 製図が難しい理由
- 感知器の種類(熱感知器・煙感知器・炎感知器など)の選択基準を覚える必要がある
- 設置間隔・警戒区域・建物の構造(梁・天井高)を複合的に判断して図面に落とし込む
- 配線の引き方まで記入する——暗記だけでは対応できない
- 実技の製図2問で合否が分かれるケースが多い
製図の独学攻略ステップ
🎯 製図を独学で攻略する3ステップ
- 筆記テキストを2周してから製図に着手する
設備の種類・設置基準・法令の知識がないと製図問題は解けない。焦って最初から製図に入らないこと - 最初は「答えを見ながら写す」から始める
自力で解こうとすると手が止まる。まず答えを見て、感知器の配置理由を理解しながら写す。これを5〜10問繰り返す - 直前期は毎日1問・習慣化する
製図は「考え方の型」を染み込ませる練習。1日1問を2〜3週間続けると、答えなしでも書けるようになってくる
📚 甲4 おすすめテキスト3冊
- 「わかりやすい! 第4類消防設備士試験」(弘文社・著:工藤政孝) — メインテキスト。筆記全範囲の基礎固めに
- 「4類消防設備士 製図試験の完全対策」(オーム社) — 製図専用問題集。これなしで製図は乗り越えにくい
- 同シリーズの問題集 — 筆記の反復演習用。テキストと同シリーズで揃えると解説の整合性が高い
ぽんこつ先輩
製図を動画で学びたい人は、このまま読み進めてもOK。先に解決策を見たい人はこちら。
独学 vs 通信講座|製図で詰まるかが分かれ目
ぶっちゃけ、乙6は独学で十分です。甲4の製図で詰まるかどうかが、通信講座を検討するかどうかの分かれ目になります。
✅ 独学でいける人
- 参考書を自分で選んで読み進められる人
- 製図問題集(オーム社)を1冊やり通せる自信がある人
- 他の国家資格の受験経験があり、勉強の進め方がわかっている人
- コストを抑えたい人(書籍代:乙6=3,000〜4,000円、甲4=1.5〜2万円・3冊揃えた場合)
🤔 通信講座が向く人
- 製図が全然わからない(動画で説明を見ながら学びたい)
- 独学で一度落ちた経験がある(製図でつまずいた)
- 働きながら効率よく取りたい(勉強の順番・ペースを組んでほしい)
- 疑問を質問できる環境がほしい
- 書籍3冊分のコストと通信の価格差が許容範囲の人
※書籍の費用は目安。SAT価格はEラーニング・税込(2026年6月時点。変更になる場合は公式サイトで確認を)。
甲4の参考書を3冊揃えると、合計で1.5〜2万円程度かかります。通信講座(Eラーニング)の甲4は書籍3冊より1万円前後高い程度です。その差額で動画22時間・製図テキスト・質問サポートが手に入ります。製図への不安度と予算を天秤にかけて、どちらにするか判断してください。
なお、消防設備士の通信講座は選択肢が多くないです。甲4の製図まで動画で対応している講座となるとSATが代表的な選択肢です。
SATの消防設備士講座|甲4・乙6対応・製図も動画で解説
「製図が不安」「働きながら効率よく取りたい」という人向けに、SATの講座を整理します。
📋 SAT 消防設備士講座 基本情報
- 対応コース
- 甲種4類・乙種4類・乙種6類(甲1〜3・乙1〜5・乙7は非対応)
- 価格(Eラーニング・税込)
- 乙種6類:17,380円 / 甲種4類:27,280円
(DVD・E+DVDコースはやや高め) - 教材の内容
- 甲4:動画22時間+フルカラーテキスト+製図専用テキスト+問題集
乙6:動画13.5時間+テキスト+問題集 - 学習形式
- 倍速再生・スマホ対応・スキマ時間学習OK
- サポート・保証
- 購入後6ヶ月間・質問10回無料 / 30日間返金保証
- 助成金
- 人材開発支援助成金(会社経由)で受講料の30〜70%削減の可能性あり。詳細はSAT公式で確認を
出典:SAT公式(sat-co.info)。価格・コース内容は変更される場合があるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
甲4で製図が独学の壁になる理由は、「文字で読むだけでは感知器の配置イメージが湧きにくいから」です。動画で実際の図面に書き込む様子を見ながら学べるのは、書籍にない強みです。
会社員が在職中に受講する場合、人材開発支援助成金を活用できるケースがあります。会社が費用を負担してくれれば、実質コストは大きく下がります。「会社に相談してみる」という選択肢も試す価値があります。
ぽんこつ先輩
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よくある質問
読者のリアルな疑問、ここで全部答えます
「未経験で甲4まで独学できる?」「乙6と甲4を同日受験できる?」「試験はどこで受けられる?」など、資格取得を考える人が必ず引っかかる疑問を、ぽんこつ先輩(人材業界20年)が現場目線で答えます。
ぽんこつ先輩
Q:未経験で甲4まで独学で取れますか?
取れます。ただし製図には別途対策が必要です。筆記だけなら参考書1冊を3周すれば十分——本当の関門は製図です。独学でいくかどうかの判断もここで決まります。
製図は暗記だけでは乗り越えられないので、製図専用問題集(「4類消防設備士 製図試験の完全対策」オーム社)を1冊やり通す必要があります。ここで詰まるかどうかが、独学か通信講座かの判断ポイントになります。
Q:乙6と甲4を同日(並行)受験できますか?
制度上は可能です。消防設備士試験は、甲4の受験資格が揃っていれば、同日・同会場での複数受験ができます。ただし初めて受ける場合は乙6を先に取ってから甲4に進む方が、知識が積み上がりやすいです。
並行受験は「乙6の勉強が終わって、甲4の筆記もある程度仕上がっている」という状態で初めて検討する選択肢です。学習時間に余裕がない場合は、乙6を先に確実に取ることをおすすめします。
Q:試験はどこで受けられますか?どのくらいの頻度で実施しますか?
都道府県ごとの消防試験研究センターが管轄しています。各都道府県で年複数回実施されますが、試験の類・都道府県によって受験機会の頻度は異なります。
また、一部の類・乙種のみですが、コンピューター試験(CBT)の導入も進んでいます。試験日程・申し込み方法は消防試験研究センター公式サイト(shoubo-shiken.or.jp)で確認してください。
Q:AIが普及してきても消防設備士の資格は意味がありますか?
意味があります。むしろ、今の時代だからこそ取る価値があると考えています。
消防法第17条の3の3により、消防設備の点検・整備は有資格者が行う義務があります。AIがいくら普及しても「消防設備士の資格を持った人間が点検した」という法的要件は変わりません。オフィス系の仕事がAIに置き換えられていく中で、法律が守ってくれる参入障壁を持つ職種は多くないです。詳しくは消防設備士の将来性記事でも解説しています。
まとめ:乙6から始めて、甲4で仕事の幅を広げる
消防設備士の資格取得ロードマップを整理しました。
乙6は受験資格なし・合格率36.2%・独学1〜3ヶ月で狙えます。設備系国家資格の入口として、最も取り組みやすい資格のひとつです。甲4は100〜200時間の学習と製図対策が必要ですが、合格できれば自動火災報知設備の工事まで担える、転職市場で最も評価の高い区分になります。
甲4の受験資格は「乙6取得後に実務2年」か「第2種電気工事士の取得」がメインルートです。スケジュールを立てる前に、自分がどのルートに当てはまるかを確認してください。
製図の壁は実在します。ただ、攻略法はシンプルで「答えを写す練習から入る」こと。書籍でいくか、動画付き通信講座でいくかは、製図への不安度と予算で判断してください。
🗓️ シンプルなアクションプラン
- 今日中にできること:乙6のテキスト(「わかりやすい! 第6類消防設備士試験」弘文社)をAmazonで確認。消防試験研究センター公式で自分の都道府県の次の試験日を調べる
- 今週中にできること:甲4の受験資格を確認する(電工2種を持っているか、職歴に乙種消防設備士+実務2年があるか)
- 1〜3ヶ月後:乙6合格。甲4の受験資格確認と勉強スタート
- 3〜6ヶ月後:甲4合格。転職・就職活動または現職でのキャリアアップへ
ぽんこつ先輩
資格取得後に転職を考えているなら、会社選びが最大の変数になります。消防設備士の転職サービス比較記事(L2)に、未経験歓迎・資格取得支援ありの会社の選び方をまとめています。
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