面接で「志望動機を3つ教えてください。」と聞かれて『3つ!?多くないか・・・そんなに志望動機考えてないぞ・・・!』と困った経験はありませんか?
もちろんその企業を受けているからには、志望動機はあるはず。でも3つも用意していない場合が多いですよね。また、無理矢理3つ志望動機を作ったら、それはそれで少し嘘くさくなってしまいます。
さてそこで今回は、「志望動機を3つ教えてください。」という質問に隠された面接官の意図と上手い答え方について解説していきます。
当記事の目次
面接官が志望動機を3つ質問する意図
まずは、その質問に隠された面接官の意図についてお伝えしていきます。大きくは3つの意図があります。
・志望動機を複数聞きたい
・志望度の高さを見極めたい
・相手をテンパらせて、臨機応変の対応力を見たい
面接官の意図1:志望動機を複数聞きたい
まず、志望動機を普通に複数聞きたいということが考えられます。
個数については、2つは少ないし、4つは多い気がする。こんな時大体、3つにするのです。
社会人向けのセミナーのタイトルが、『採用を成功させる3つのポイント』とか、とにかく「3」という数字を使うことが多く、その影響かもしれません。
『3』という数字は選ばれやすいのです。ですから志望動機に限らず、何かと3つ用意しておくことはオススメしておきます。
面接官の意図2:志望度の高さを見極めたい
志望動機ですが、そもそも選考を受けている時点で1つ2つくらいはあるものです。つまり1つ2つくらいは必ず、志望度の強さに関わらずもっているものです。
ただ、3つ目を答えるためには、企業に対する一歩進んだ知識と思考が必要です。
つまり、3つ答えることができた時点で、企業の理解が進んでおり、志望度も高いだろうと判断されやすくなるということです。
逆に3つ目で、もごもごするようであれば、いくら第一志望です!と伝えていたとしても、企業の理解度が低いのではないか・・・と判断されてしまうわけです。
面接官の意図3:相手をテンパらせて、臨機応変の対応力を見たい
最初から志望動機を3つ、綺麗に整理してくる学生は、そんなに多くないと言えます。
結果として、3つ聞くとテンパる学生が多いのです。
面接官としては、すべて準備してきた答えを聞く茶番のような面接は面白くありません。
相手のキャラクターも実力も見えないからです。
だからこそ、相手が準備していない3つ目まで志望動機を聞くことで、相手の窮地に立たされた時の臨機応変の対応力やキャラクター、ストレス耐性なんかを見極めようとしているわけです。
「志望動機を3つ教えてください」に答える際のポイント
さて、これまで解説してきた面接官の質問意図を踏まえると、ポイントは3つ。
・3つ答えること
・自分の就活軸と矛盾しないように答えること
・内容が重複することなく答えること
ポイント1:3つ答えること
まずは3つ答えること。「3つ答えてください」と言われて、2つしかありません!とか1つしかありません!と答えると、質問に答えていないことになります。
面接で「就活生が素直に質問に答えるかどうか」を重視する企業は非常に多いため、素直に3つ答える、あるいは3つ答えようとしなければ基本的にはマイナス評価にしかならないと考えておきましょう。
ポイント2:自分の就活軸と矛盾しないように答えること
無理矢理3つ目を作って、企業選びの軸とぶれたことを言ってしまうと、これまで面接で話したことの信用性が一気になくなってしまいます。
あくまでもこれまでの話と矛盾のないように答えるようにしましょう!
極端な例ですが、矛盾する例は下記のような感じです。
■自分の就活の軸として相手に伝えた内容
私は将来企業したいと考えていて、そのためにスキルがつくところで働きたいと考えています。
■答える志望動機3つのダメな例
1:御社では若いうちから裁量権を与えられるため、経営者として必要な判断力を鍛えられると思い、志望しています。
2:御社では起業支援制度があり、私の夢と直結すると考えました。
3:福利厚生が充実しており、休みが多いところに惹かれています。
これだと1つめと2つめは、面接官に話してきた人物像と矛盾しませんが、3つめは矛盾を感じてしまうでしょう。
起業するという夢を持っている人は、休みも惜しんで働きスキルをつける必要があるだろうと一般的には考えられているからです。
このように、一度矛盾したり、支離滅裂な内容を話してしまうと、「嘘をついてるんじゃないか」という疑念が生じ、なかなか挽回は難しくなることでしょう。
ですから、これまでの話と矛盾しないような内容で話していく必要があります。
ポイント3:内容が重複することなく答えること
内容が重複しないことも大事です。例えばこんな感じ。
1:御社では若いうちから裁量権を与えられるため、経営者として必要な判断力を鍛えられると思い、志望しています。
2:御社では起業支援制度があり、私の夢と直結すると考えました。
3:御社で働くことで、自己成長が望めると考えました。
これだと1つめと3つめの住み分けができていません。3つ答えようと頑張ったことに対しては評価されるかもしれませんが、結果としてプラスの評価にはなりにくいでしょう。やはり、3つと聞かれたら、3つ別々の切り口で答えることがベストだと考えられます。
ではいったいどのようにすれば、綺麗に3つ答えることができるのでしょうか。
「志望動機を3つ教えてください」に対してうまく答える方法
3つの志望動機を矛盾なく、そして被りなく答えることが重要です。そのためには、3つの回答軸をあらかじめ用意しておくことです。
オススメは下記3つの切り口です。この3つの切り口で答えれば、かぶりなく答えることができます。
会社への興味(企業理念への共感、事業や仕事内容への興味)
自己成長の観点
会社が好きだというあなたの感情
切り口1:会社への興味(企業理念への共感、事業や仕事内容への興味)
まず大事なのはその会社に興味を持っているということです。会社の理念や、事業内容、仕事内容、どのレベル菅でも構いません。とにかくその会社に興味があるということをまずは伝えるようにしましょう。
企業理念への共感を語る
企業には必ず理念があります。会社全体を通して持っている価値観です。
企業理念は、すべての経営戦略につながり、すべての事業戦略につながり、そしてすべての仕事内容につながる企業として最も重要なものだと言っても過言ではありません。
当然就活生が、企業理念に共感しているということは、企業側としても重視したい部分であるはず。ですから、志望動機を語る上で一つの軸として「企業理念への共感」を語ることをオススメします。
【例文】※人材紹介の企業への志望動機を想定しています。
私は御社の企業理念である、「職業紹介を通じて、すべての人の人生を輝かせる」という考え方に非常に共感しています。
仕事に人生の大半を過ごすことを考えると、仕事は人生の大きな部分を占めていると思います。仕事を充実させることで、人の人生に貢献していくという考え方にとても納得しつつ、感銘を受けました。
事業内容や仕事内容への興味を語る
あるいは、もっと具体的な事業内容や仕事内容に落とし込むという手もあります。
実際に入社すると、会社の中の事業部に配置され、仕事内容が割り振られることになります。その事業や仕事こそ、入社後最もあなたに関わってくる部分となります。
その事業内容や、仕事内容に興味が持てる就活生でなければ、そもそも企業側としても採用したい対象とはなりません。事業内容や、仕事内容に興味を持つポイントを考えてみましょう。
【例文】※人材紹介の企業への志望動機を想定しています。
私は、企業と人をマッチさせるという御社の仕事に対して大変興味を持ちました。
もともと人の考え方や人の人生について話を聞くのが非常に好きですし、企業側の経営に関わりたいという気持ちもありました。企業と人をマッチさせるということは、企業とも人とも深く接することができるため、私にとっては大変大きな興味をいただきました。
切り口2:自己成長の観点
企業側としては、できるだけ気持ちよく働き続けてくれる方を採用したいと思うはず。すぐ辞められてしまっては採用する意味がありませんから。
ですから、あなた個人の目標と企業側の目標が連動していることを企業側も望みます。その企業で働くことが、あなたがなりたい自分像に成長することにつながるというアピールは、面接ではとても有効であり、かつ、企業理念への共感とも、事業仕事内容への興味ともかぶることがないのでオススメです。
【例文】※人材紹介の企業への志望動機を想定しています。
私は、人の人生に影響力のある人間になりたいと考えています。
そういう意味では、たくさんの人のカウンセリングを行い、様々な人の価値観に触れることができる御社で働くことができれば、自分の中に多くの引き出しを持つことで、影響力のある助言や発言ができる人間に成長することができるのではないかと考えています。
切り口3:会社が好きだというあなたの感情
結局何かを好きになるという気持ちは、理屈では説明できないものです。恋愛でも一緒ですよね。ということで、3つ目は、理屈では説明しきれない、感情を語りましょう。1つ目と2つ目と全く切り口での話となります。
また、企業は「なぜ他の同業ではなく自社なのか」ということを気にしてくる場合もあります。そんな時、「競合のA社ではなく、御社がいいんです。」ということを理屈や事業内容の魅力で語ろうとすると、どうしても嘘っぽくなります。なぜならば、「その会社にしかないこと」なんてほとんどの企業は持ち合わせていないからです。
唯一あるとすれば、何か。それは人や文化、社風です。その企業で働く従業員はその会社にしかいません。その従業員が作り出す文化や社風はその企業独自のものです。
「人や文化や社風を好きになった」というのは、一見安直なようで、理屈で説明できない感情部分を説明し、さらに御社でないといけない理由も伝えることができるのです。
【例文】
説明会や、その他選考にて出会った人たちがとても好きになりました。目をキラキラさせて話しているところとか、心からみんなで成長しようと思っているところとか、就活生の私に非常に親身になって相談に乗ってくれているところとかを目の当たりにし、御社の社員さんと一緒に働きたいという感情を強く持つようになりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、「英某同期を3つ教えてください」という質問に隠された面接官の意図と、上手い答え方について解説してきました。志望動機を3つ聞いてくる面接官の意図は、
・志望動機を複数聞きたい
・志望度の高さを見極めたい
・相手をテンパらせて、臨機応変の対応力を見たい
この3つの目的のどれか、あるいは複数が絡んでいると言えます。
答える時のポイントは、
・3つ答えること
・自分の就活軸と矛盾しないように答えること
・内容が重複することなく答えること
それらを踏まえると、矛盾せず、かぶりない3つの切り口を自分の中に持っておくことが重要です。
その3つの志望動機を語る上でオススメの切り口は、下記のような形です。
会社への興味(企業理念への共感、事業や仕事内容への興味)
自己成長の観点
会社が好きだというあなたの感情
3つも志望動機を聞かれると、準備していなければテンパったり焦ってしまうと思いますが、3つの切り口を持っておけば、面接の現場でもその場で話すことができると思います。
ぜひ、3つに切り口を頭に入れて、いざという時に参考にしてみてください。そして、見事面接で合格を勝ち取ってくださいね!
今回は以上です。