内定先からオワハラを受けている。
まだ受けたい企業はあるけど、かといって内定を蹴るのはリスクが高い。
有効なオワハラ対策について知りたい。
当記事では上記のような悩みにお答えします。
「就活を終えて、入社を決めないと、内定は出さないよ?」
最終選考まで進んで馴染みのある企業からの突然の一言。
「オワハラ」は立場が弱い就活生にとっては、かなりのストレスです。正直、どうすればいいのか、わからなくなってしまいますよね。
でも、大丈夫です。
結論から言うと、オワハラは企業にとっては法的な拘束力のない駆け引きでしかありません。
対策を知っていれば、いくらでも有利に話を進めていくことが可能です。
というわけで、今回は採用の裏側を知る就活のプロである僕が「オワハラ対策」について徹底的に解説していきますね。
まず念のためオワハラってなに?ってところから解説を始めます。
当記事の目次
オワハラとはどういう意味?どんな事例がある?
オワハラとは「就職活動終われハラスメント」の略。
企業が内定を出す直前のタイミングで、学生に「入社承諾と就活を終えること」を迫り、自社に留めようとする行為のことを意味します。
その企業が第一志望であれば、そのまま入社宣言をして就職活動を終えればいいので、なんの問題もありません。
例えば、以下のようなジレンマを感じてしまうのです。
- 第二志望の会社から内定が出そうで嬉しい。
- でも第一志望に行けるのであれば、第一志望の企業に行きたい。
- 今後、就活を続けることで、第一志望に合格するかもしれない。
- けど、もちろん落ちるかもしれない。
- もし第一志望に落ちてしまったら、第二志望の会社に入りたい。
- けど、今就活終得ないと第二志望の内定は出ない・・・。
オワハラの様々な事例パターン
オワハラにはいろんな事例があります。
企業は、まるで脅しのようなきつい言い方から、優しい言い方まで、様々なパターンであなたに入社承諾を迫ってきます。
以下のようなことを言われたら「オワハラされた」と思って間違いありません。
「最終選考は合格です。でも、就職活動を終わらないと内定出せません。」
「最終選考は合格だけど人数に限りがあるから、入社を承諾する順番で内定を出していきます。」
「あなたは合否ラインぎりぎり。もし今決めてくれるのであれば内定が出ます。」
「今決めたほうがいいんんじゃない?他のところ、落ちちゃうかもよ?」
「最終選考は不合格。入社意欲が足りない。合格したいなら、入社を決めて就職活動を終える覚悟を示してほしい。」
「今決断しないと、枠埋まってしまうかも。」
「最終選考結果は保留。そんないい加減な気持ちじゃ内定出せないよ。もっと覚悟が強い人を採用したいんだよ。」
他にもいろんなパターンが存在します。
では、企業はなぜこんなオワハラを仕掛けてくるのでしょうか。
オワハラ対策をするためにも、企業側の意図を知ることが重要です。
企業はなぜオワハラを仕掛けてくるのか【理由は3つ】
企業側がオワハラを行う理由は3つあり、以下の通りです。
- あなたのことを採用したいから
- 主導権を渡したくないから
- あなたの志望度を確認したいから
以下で解説しますね。
理由1:あなたのことを採用したいから
まずオワハラを仕掛けられたということは「あなたのことを採用したい」と強く願っていることは間違いありません。
これが前提です。
なので、オワハラしてきたら「しめしめ、そんなの私のことが欲しいのか」と思えばいいんです。
理由2:主導権を渡したくないから
採用活動はずっと企業側に「選ぶ権利」と「断る権利」があるために、企業側が常に主導権を握っています。
ところが、内定を出してしまうと、主導権が逆転。
- 内定を出した企業は、簡単には取り消せない。
- 内定をもらった学生は、簡単に辞退できる。
だから、その状態を避けるために、「入社を決めてくれるまで内定を出したくない」のが企業側の本音です。
理由3:あなたの志望度を確認したいから
オワハラを仕掛けることで、あなたの本音ベースでの志望度を確認しようとする場合もあります。
就活生は「御社が第一志望です!」って言いますから、企業からすれば、少しプレッシャーをかけてでも、就活生の本音が知りたいっていうことなんですよ。
「内定出したら、就職活動を辞めてくれる?」といった瞬間の相手の反応や表情、発言を観察することで、企業は就活生の志望度を見極めようとしています。
どれくらい企業に入りたい気持ちが強いのか、何番目に志望しているのか、他に第一志望はないか・・・オワハラはこれらを確認する作業でもあるのです。
そういう意味ではオワハラは、真の最終選考だともいえるでしょう。
では企業側がオワハラをする理由を踏まえた上で、対策について解説します!
プロが教える鉄板のオワハラ対策3つ【内定を辞退せずに回避しよう】
オワハラ対策をする目的は、「内定を辞退せずに、ノーリスクでオワハラを回避し、納得いくまで就活を続けること」です。
これから解説するのは、そのための対策です。
対策のパターンは3つ存在するので、自分や状況にあったやり方を選んでください!
- 入社を快諾するフリをする【リスク低い】
- 交渉して、承諾期限を指定する【最もおすすめ】
- 突っぱねる【危険】
オワハラ対策1:入社を快諾するフリをする【リスク低い】
「入社します。就職活動、やめます!」と伝えて内定を獲得しつつ、就職活動を続けるというパターン。
そして、より志望度の高い企業に合格したら、辞退します。
まぁ嘘をつくことにはなるのですが、正直、最も安全でリスクが低い方法。納得いくまで就職活動を続ける上で、非常に長い時間を稼げます。
当然辞退すれば、その採用担当者は落ち込むでしょうけど、まぁ採用活動ってそんなもんですから、慣れてますよ。
ただ嘘がバレるリスクはありますね。この辺りは後述します。
【メリット】
- 内定を確実にキープできる。
- 納得いくまで就活を続けるために長い時間を稼げる
【デメリット】
- 罪悪感を感じる。
- 企業担当者の方と気まずい関係になるかもしれない。
- 嘘がバレるリスクもある。
中には、こういう嘘が苦手な人もいると思います。
自分の人生をより充実させるためではあるものの、「人間としてどうなんだろう」と罪悪感を感じてしまう方もいるでしょう。
ですから少しリスクは高まりますが、正直でいられる方法もこれから解説していきますね。
オワハラ対策2:交渉して、承諾期限を指定する【最もおすすめ】
正直に自分の気持ちを相手に伝えつつ、しっかりと交渉して、内定承諾までの期限を自ら指定するという方法です。
最もおすすめの方法ですね。
例えばこのような感じです。
【例文】
合格通知ありがとうございます。大変嬉しく思います。現状は本当に御社に行きたいと思っています。
ですが、就職活動は、自分の人生にとって大切なことだと思っているため、じっくり考えたいですし、心から納得して入社を決めたいと考えております。
正直申し上げると、実は今どうしても気になってる会社があり、一度そこの説明や選考は受け、そのあとでじっくり考えて、入社先を決めたいと考えております。
そのため、せっかくのありがたいお話をいただいたにもかかわらず大変恐縮ではございますが、◯月◯日まで時間をいただけませんでしょうか??
しかし、当然内定を確実にキープできないこともあります。
「そうですか、では、内定はなかったことにします・・・。」と言われたらもう終わりですからね。
【メリット】
- 嘘をつく必要がない。
- 成功すれば納得いくまで就活を続けることができる。
【デメリット】
- 交渉に失敗するリスクもある。
- 内定をもらえない可能性がある。
では、この交渉を成功させるためのポイントをお伝えします。
交渉を成功させるためのポイント
ポイントは以下の通りです。
- 感謝を伝えること。
- できるだけ余裕を持った期限を指定する。
感謝を示すことで、真剣に会社のことを考えていることやあなたの誠実さが相手に伝わり、交渉にも影響するでしょう。
また、相手から「もう少し短くできないか」と交渉される可能性もあるので、指定する期限は、できるだけ余裕をもった期限を指定しましょう。
オワハラ対策3:突っぱねる【危険】
強気な駆け引きの方法として、「突っぱねる」という方法もあります。
つまり以下のような感じです。
「今すぐ内定承諾はできません。就活はまだ納得するまで続けたいので、残念ではありますが、辞退せざるを得ません。」
とこちらから内定承諾を豪快に断るイメージです。
うまくいけば、「いや、待ってくれ・・・!」となりますが、最悪「わかりました。残念です。」で終わってしまいます。
危険でリスキーな方法ですのでオススメはしませんが、成功したら主導権は完全に握れますね。
【メリット】
- 嘘をつく必要がない。
- 成功すれば主導権はこちらのもの。
- マウントが取れる。
【デメリット】
- 内定がなくなるリスクは高い
オワハラ対策で嘘つくことのリスク・バレないためのコツ・バレた時の対応
オワハラ対策で「入社を快諾する場合」、少なからず嘘をつくことになります。
嘘が下手だと、
- 本当に他の内定は蹴ったのか?
- なんでうちにすんなり決めたんだ?
- なんか怪しいぞ・・・。
などと思われて、とことん質問責めにあう可能性もないわけではありません。もし嘘がバレたら、やはり相当な悪印象につながります。
なので、もし嘘をつくなら、つき通さなければなりません。
内定承諾の嘘がバレないようにするためのコツ
内定承諾の理由を、理屈じゃなく、感情論に持っていくことです。
ロジックで内定承諾理由や、他社の選考辞退理由を語ると、一貫性を保つのが難しくなります。
なので、「ビビッときたんです」とか「社員さんが好きで、最も自分に合ってると思うんです」とか言っちゃえばいいのです。
すると、否定しようがなくなりますから。
内定承諾の嘘がバレてしまった時の対処法
いくらごまかしきっていても、嘘をついていたら、嘘がバレることもあり得ます。
他社の選考を受けているシーンを偶然内定先の人に見られたりすることだって、全然起こりえることですから。
そんな時は正直に話すしかありませんが、以下のような内容を織り交ぜて伝えましょう。
- 断ったら内定がなくなってしまいそうで怖かった。
- プレッシャーが強くて、正直に就活を続けたいという気持ちを言えなかった。
- だけど自分の人生、後悔したくなかった。
はっきり言いますが、「オワハラ」を仕掛けている企業がそもそも悪いのです。
なので、すべてあなたが悪い・・・と思う必要はないですよ。
「嘘をつくこと」自体良いことではないですが、相手も駆け引きを仕掛けてきているので、なんとも言えないはず。
オワハラはテンパったら負け。落ち着いて対応しましょう。
オワハラを行う企業側の視点や、対策はご理解いただけたでしょうか?
まとめると対策は以下の通りです。
- 入社を快諾するフリをする【リスク低い】
- 交渉して、承諾期限を指定する【最もおすすめ】
- 突っぱねる【危険】
オワハラは「あなたを採用したいがための駆け引き」です。
本来あなたに主導権があるわけですから、落ち着いて対応できれば、どうってことありません。
「オワハラ」にあったときは、まずは落ち着くことが大事です。
落ち着いて、自分が納得いくまで就活ができるように、交渉しましょう。
頭が真っ白になりそうな時は、「今少し立て込んでるので、ちょっと考えてまた折り返します。」と伝えて、じっくり作戦を練ってから電話するようにしましょう。
みなさんの人生は一度きり。新卒の就活も一度きりです。
納得する就活ができるように、ぜひ今回の解説を参考にオワハラ対策を行ってください!
今回は以上です。