グループディスカッションの和を乱し、参加者全てを巻き込んで自爆する「メガンテ使い」。運悪く大事な企業のグループディスカッションでメガンテされたらどうしよう・・・と悩んでいませんか?
実際メガンテが実行されると、その場に険悪な空気が流れてしまうだけではなく、ディスカッション自体のクオリティーも下がってしまいます。空気に押し負けると発言もしにくくなり、せっかくのアピールの機会が台無しに。
ただメガンテ使いを意図的に避けて通ることはできません。あなたの前にある日突然現れ、そして自爆してくるのです。
しかし対策ができないわけではありません。
メガンテ使いには典型的なタイプがあります。そのタイプを見極めつつ、そのタイプにあった対策を行えば、自爆されつつもあなたへの被害を食い止めることもできます。そこで今回は、メガンテ使いにはどのようなタイプが存在し、そういう傾向にあるのかということと、タイプ別の対策について解説していきたいと思います。
当記事の目次
メガンテとは
まず「メガンテ」って何という方に簡単にメガンテとはなんなのかということについてご説明しておきます。「メガンテ」とは、ドラゴンクエストという有名なRPGの呪文が名前の由来となっています。メガンテの効果は自爆。自分の命と引き換えに敵に大ダメージを与える呪文です。
さて、その呪文になぞらえ、就活上でいうメガンテとは、グループディスカッションの中で、空気を読まない発言を繰り返したり、非生産的な意見を繰り返し、周りの就活生のアピールの機会を破壊するような行為のことをいいます。また、そのような行為をする人のことを「メガンテ使い」と呼ぶことにします。
これまでグループディスカッションを何度か受けたことがある方は、もしかしたらメガンテ使いに遭遇したことがあるかもしれませんね。
だいたいグループディスカッションというのは、一次選考など内定までの道の序盤に設けられていることが多く、選考を受ける就活生はまだ足切りもされていない状態であることが多いのです。そのため、「メガンテ使い」に遭遇することは避けようにも避けられません。
しっかりと「メガンテ使い」のタイプと傾向をおさえ、対策をするようにしましょう。
「メガンテ使い」6つのタイプとそれぞれの傾向と対策
メガンテ使いはだいたい6つのタイプに分かれます。
・メンバーの意見を全否定タイプ
・超高圧的なコミュニケーションタイプ
・的外れな意見をぐだぐだ説明するタイプ
・ネガティブ発言ばっかりタイプ
・頭の回転早すぎ!ずっと話しっぱなしタイプ
・ちゃぶ台返しタイプ
メガンテ使いによっては、それぞれが複合的にかみ合っている場合もあります。それぞれを解説していきます。
メガンテ1:メンバーの意見を全否定タイプの傾向と対策
よくあるのがこのタイプのメガンテ使い。グループのメンバーが出した意見をとにかく否定するのです。「でも・・・」「いや・・・」「それは違う・・・」「ありえない・・」「微妙・・・」など、とにかく人が出した意見についてネガティブな反応ばかりを返してきます。
グループディスカッションという緊張の場で、自分のアイデアを出すということは実はかなり勇気のいることなのです。そんな中、せっかく絞り出したアイデアを全面否定されては、当然アイデアを出す気が失せてしまいます。
この状況を放っておくと、チーム全体の空気が悪くなり、良い意見が出ないままグループディスカッションが終わることでしょう。そうなってしまっては面接官も評価のしようがありません。
対策
この手のメガンテ使いが現れたら、あなた自ら仕切って、アイデアを否定することがもったいないことを伝えた上で、アイデア否定禁止ルールを自ら敷きましょう。またその際に、メガンテ使い以外の方を味方につけることが大事です。
「メガンテ使いさん、いろんな意見が後でつながってくるかもしれないので、今の段階で意見を否定するのはもったいない気がします。
今は、アイデアの否定はしないと決めて、意見が出きった後で、最後に意見を絞ってまとめていくという流れにしませんか?みなさんどうでしょうか?」
メガンテ2:超高圧的なコミュニケーションタイプの傾向と対策
たまに出くわすと非常に厄介なタイプがこの手のメガンテ使い。声や態度が大きく、言い方がきつく、ストレートで、高圧的なコミュニケーションで他の人に何も言わせない空気を作ってきます。上から目線で、他者の意見を尊重せず、自分が絶対だと思っている自信満々タイプです。
基本的にこういうタイプは、同期の就活生への態度がでかいことで、面接官からは悪い評価になりやすいのですが、他の人が発言しにくくなってしまうことで、他の就活生まで評価が下がってしまいます。
対策
この手のメガンテ使いは、アドバイスされることが嫌いですから、こちらから、「もっとみんなで話し合おう」といっても一切話を聞いてくれないケースが多いでしょう。むしろよりスイッチを入れることになってしまいかねません。こういうタイプと真っ向から張り合っても、険悪な空気になって損するだけになることが多いです。
ですから、場合によっては、上手く相手をたてて、乗せてあげることが賢明な場合もあります。悔しいですが、大人になりましょう。
相手を否定せず、賞賛しつつさりげなく自分の意見を添えていくことができれば、うまく場の空気を壊さずに自分のアピールもできるでしょう(こういうことはまれに社会に出てもあります)
「メガンテ使いさんの意見はすごく納得のいく意見だと思います。
その中で私もこういうアイデアを思いつきました。
メガンテ使いさんの意見に加えても面白いかなと思うのですが、どうでしょうか?」
メガンテ3:的外れな意見をぐだぐだ説明するタイプの傾向と対策
一人の就活生が、誰が考えても的外れな意見を一生懸命だして、それを一生懸命みんなにわかるように説明しようとした結果、非生産的な時間がどんどん過ぎていくというパターンに陥ることがあります。
悪気なく一生懸命頑張ってるだけあって、気を使ってしまう。また相手を否定するとこちらが高圧的だと思われる可能性もある。だからなかなかメガンテを止めることができず、結果としてみんながイライラしながら我慢して話を聞いてしまう。
高圧的なメガンテ使いとはまた違った厄介さを持つメガンテ使いです。
対策
この手のメガンテ使いは、場のコントロール力があるわけではありませんから、こちらがうまく場を仕切っていくことが重要です。
高圧的にならない程度に、メガンテ使いを上手くコントロールしましょう。場の空気を壊さずに、自分の意見を述べる。それは実際に社会人になっても求められる力です。
相手が言ってることをこちらが一度整理してあげて、まずは賞賛。そして、論理的に今話し合うべきことについて悟らせる。こういうコミュニケーションの運びが重要となってくるでしょう。
「メガンテ使いさんがおっしゃってることはこういうことですよね?
とても面白い意見ですが、今話すべき内容は●●ことなので、もしかしたらこういう意見の方がよいかなぁと思うのですが、いかがでしょうか?
時間もないので、ここからはこの話について話し合いたいのですがよろしいでしょうか?」
メガンテ4:ネガティブ発言ばっかりタイプの傾向と対策
とにかくネガティブな意見ばかりを発言して、グループ全体の士気を下げるタイプのメガンテ使いもしばしば。全否定タイプと少しかぶりますが、「無理だ」「もう間に合わない」「難しい」「できるわけない」などという発言を重ねることで、グループをネガティブな空気で包み込みます。
その空気に飲まれてしまっては、どんどん発言もしにくくなり、良いアイデアも生まれなくなってしまいます。
対策
この手のメガンテ使いが現れたら逆にアピールのチャンスです。対策としては、まずあなたが空気に飲まれないこと。そしてチームの士気を高めることが重要です。チームをモチベートするポジションをとることができれば、面接官からはかなり良い評価がつきやすいはず。
ネガティブなメガンテ使いがいる時は例えばこのような発言で乗り切りましょう。
「メガンテ使いさん、もっとポジティブに考えませんか?確かにとても困難な課題ですし、無理な理由を考えるのは簡単ですが、せっかくの機会ですから、もっとポジティブに、どうやればできるのかということについて頭を使いませんか?」
その後は、どれだけ課題が難しくとも諦めず、生産的で建設的な意見を出そうと勤め続けましょう。仮にすばらしい答えが出なくても、あなたの課題と向き合うスタンスは評価されるはずです。
メガンテ5:頭の回転早すぎ!ずっと発言しっぱなしタイプの傾向と対策
グループディスカッションとして与えられた時間、ずっと話し続けるというメガンテ使いがいます。このタイプは頭の回転が早く、協調性のないタイプの就活生であることが多いです。
このタイプの「メガンテ使い」のやっかいなところは、頭が良くて、筋の通った意見を誰よりも早く出し続けることができるので、周りの他の就活生は、一人でグイグイ進めていくロジック構築に頭の回転が追いつかず、何を話したらいいのかもわからず、結局黙って見過ごすみたいなことになりかねません。
あとで振り返ってみると与えられたほとんどの時間その一人が話し続けていたということになることが多いです。
またこの手のタイプは頭の回転の早さゆえに、他の就活生が発言しようとすると、発言が終わる前に、かぶせ気味に自分の意見を話してくるため、どんどん周りの就活生は話す気が無くなっていくわけです。
対策
この手のタイプの対策としては、そのメガンテ使いにペースを合わせていては勝てません。「チームワークの重要性」を説き、「みんなで進めていこう」と声をかけることが重要です。
実際に面接官の視点からも、グループディスカッションで重要なのはチームワークです。その場にいるみんなで一つの答えを出すことが求められています。
一人の「メガンテ使い」がいかに頭の回転が早かろうと、他の就活生にしか出せないアイデアもあります。そのアイデアをみんなから引き出してまとめるからこそ、全員でやった価値があり、そのプロセスを評価されるのです。
もしこのタイプのメガンテ使いと遭遇した時は、ストッパーになることが重要です。このように声をかけると良いでしょう。
「メガンテ使いさん、ちょっとだけ待ってもらえませんか?
今メガンテ使いさんの頭の中だけで議論が完結していて、みんなが追いつききれていない部分もあると思いますので、一旦情報を整理しませんか?
グループディスカッションですし、全員で理解しながら、チームで意見をまとめていければと思うのですが、いかがでしょうか。」
その発言の後は、意見がごちゃつくたびに立ち止まって整理をし、意見を出すところは自ら進んでチームメンバーに名指しで意見を求めながら、進めていくと良いでしょう。名指さなければなかなか意見は出ないものですから。
「今、意見としては〜〜〜という状況になっています。私はこう思うのですが、●●さん、他に意見はありますか?」
一度立ち止まって、情報を整理して、メガンテ使い以外のチームメンバーに意見を求める。
このような役割が求められるでしょう。
メガンテ6:ちゃぶ台返しタイプの傾向と対策
グループディスカッションの残り時間が少なく、話がまとまりかけた段階でこれまでの議論を全て覆すような破壊的な意見を述べ、ちゃぶ台返しをしてくるメガンテ使いもいます。しかもそういう人に限って具体的なアイデアを持たず、ただ否定をするだけ。
残り時間が少ない上に、アイデアがまとまってホッとしたところにきます。しかも「より良いアイデアを出したい」という大義名分を掲げられると、否定もできません。非常にやっかいなパターンだと言えるでしょう。
対策
この手のメガンテ使いが現れた時は、テンパらないことが重要です。また、そのメガンテ使いがどういう意図でちゃぶ台返しをしたかに関わらず、「アイデアを最後までよくしようとする」という大義名分がある限り、真っ向から否定はできません。
あくまでも生産的な意見を述べながら、議論を着地させるコントロールが必要です。
「メガンテ使いさんの意見ももっともだと思いますが、何か具体的な意見はありますか?
<アイデアがあった場合>
「これまで話してきた内容もいいと思うので、いっそのことアイデアを組み合わせるのはどうでしょうか?」
<アイデアがなかった場合>
「もう時間もありませんし、時間内にこのチームのできる限りのアウトプットをするというミッションを考えると、今回はメガンテ使いさんがおっしゃったような課題が残るというところまでに止めておき、メインはこれまで話し合った内容でまとめるという方向でいかがでしょうか?」
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回はグループディスカッションで自爆を仕掛けてくるいわゆる「メガンテ使い」についてタイプ別に対策を解説してきました。
・メンバーの意見を全否定タイプ
・超高圧的なコミュニケーションタイプ
・的外れな意見をぐだぐだ説明するタイプ
・ネガティブ発言ばっかりタイプ
・頭の回転早すぎ!ずっと話しっぱなしタイプ
・ちゃぶ台返しタイプ
それぞれ全然違ったタイプで自爆を仕掛けてくるのですが、逆にメガンテ使いがいる時はチャンスだともいえます。
社会に出てもメガンテ使いは存在します。そんな中でやはり安定して場をコントロールできる能力はどの会社でも求められます。
メガンテ使いは面接官から見ても、メガンテ使いだとわかります。ですからメガンテ使いを上手くコントロールできれば、もちろん面接官もそこを大いに評価してくれるでしょう。
それぞれの対策をしっかりと覚えておき、いざとなっても慌てず対処しましょう。
今回は以上です。
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