「尊敬する人は誰ですか?」と面接官に聞かれても、「尊敬する人なんかいねぇよ・・・。」となかなか答えが出てこないなんてことで悩んでいませんか?
有名な企業の社長とか、売れ続けている芸能人とか、総理大臣とか、尊敬するといえば尊敬するけど、そこまでその人のことを詳しく知らないし、そこまで惚れ込んではいない。
このパターンがほとんどだと思います。
これは学生だから答えられないというわけではなく、社会人でも自分の尊敬している人をパッとあげられる人なんて実際は少ないのです。おそらくその質問をする面接官でさえ、仮に逆質問してもパッと答えが出てこないことが多いはず。(本当にしちゃダメですよ!)
では面接官はなぜ「尊敬する人」の質問をするのか。実は結構大事な意味合いがそこには含まれています。
そこで今回は、「尊敬する人は誰ですか?」と聞いてくる面接官の意図と答える時のポイントを解説していきたいと思います。
当記事の目次
「尊敬する人は誰ですか?」と聞いてくる面接官の3つの意図
何を目指しているのか確かめたい。
まず、尊敬する人を聞くと、「あなたが何を目指している人なのか」、「あなたはどうなりたいと考えているのか」がわかります。
実は面接官にとって、「あなたがどうなりたいか」を見極めるのは非常に重要なことなのです。
なぜかというと、企業はできるだけ長く働いてくれる人が欲しいからです。「あなたが企業に属すること」と、「あなたの人生の目的」が繋がると、それが企業で働き続ける理由となります。
そのあなたが働き続ける理由を企業が用意できるかどうかは、あなたを採用するかどうかを決めるにあたって非常に重要な材料になるのです。
一貫性がある話をするかどうか見極めたい。
面接官のいろんな質問に答えながら、あなたは面接でいろんなことを語りながら、「自分は会社で活躍できる人材である」ということをアピールすることになります。
しかし面接であなたの能力を全て証明することはできないため、言おうと思えばなんとでも言えてしまいます。そこで重要になってくるのは話の信ぴょう性。
本当に言ってることは正しいのか、その信ぴょう性を高めることができるかどうかが、合格のカギを握るといってもいいでしょう。その信ぴょう性を高めるために重要なことのうちの一つが一貫性です。
あなたの「将来の夢」と「尊敬する人、あるいはその人を尊敬する理由」の話に大きなズレがあれば、話の一貫性は低く信用してもらえないでしょう。
逆にそこがリンクしていれば、話に一貫性があり、話の信ぴょう性はどんどん高まっていきます。
例えば、「将来は、リーダーになりたい!」と話している就活生が「一匹狼で個人プレーを好む人」を尊敬の対象としてあげたのであれば話の一貫性はありませんが、例えば「ソフトバンクの孫社長です」と話せばそれなりに一貫性を感じることができます。
あなたがもし嘘をついていたとしたら一貫性のある話をすることは困難です。しっかりと自己分析を行った上で本当の話をするからこそ話に一貫性が出るのです。そこを面接官は見ています。
就活の準備をしているかどうか見極めたい。
尊敬する人を普段から話せる人なんてなかなかいません。面接官に聞かれてすぐに答えられるのは、きちんの自己分析を行い、よく聞かれる質問を調べて用意しているからなのです。
もしかしたら、尊敬する人なんて答えられたところで、そんなに意味はないかもしれませんし、今後役に立つこともないかもしれません。
でも就活が始まるから、深い意味など考えずに、まずは答えを考えてみる。そして素直に自分の引き出しに入れて、いつ聞かれても答えられるようにしておく。
そんな、「やるべき時に、やるべきことを行う。」というスタンスは社会でも求められます。
深く考え出したらきりがないことも多く、茶番も多いのが社会。でも茶番だと言って何も行動を起こさなければ何も進みません。また、茶番だと思っていても、実際に行動したらその意味が見えてくるなんてことも多いのです。
ですから就活でも始まらないと考えないような質問をあえてすることで、「しっかりと就活の準備を行う素直さを持っているか」ということを見極めることもまた、面接官にとっては重要なのです。
「尊敬する人は誰ですか?」に答える時のポイント
尊敬する理由が大事
尊敬する人は誰かという質問で面接官が聞きたいのは、尊敬する人そのものではなく、その人の何に尊敬したのか、なぜ尊敬の念を抱くのかという、理由です。
人だけを答えるのではなく、その人を尊敬する理由をメインに回答するようにしましょう。
【例文】
私が尊敬する人は、父です。
父が家族という守るべきもののために命がけで仕事をしてくれた様を見て、いつしか私もあぁなりたいなぁと思うようになりました。
私は将来父のように、自分のためにだけでなく、守るべき人のために全力を尽くせるような人間になりたいと考えています。
その他自己PRとの一貫性のある答え
その他自己PRで話したことと、尊敬する人やその理由の話とギャップが大きいと、印象がバラバラになってしまうだけでなく、あなたの自己PRの信ぴょう性も下がってしまいかねません。
面接官に与えたいイメージをコントロールするためにも、自己PRとズレのない印象を与えるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「尊敬する人は誰ですか?」という質問をする面接官の意図と、答える時のポイントを解説してきました。
尊敬する人は誰かという質問に潜んでいる面接官の意図は、以下3つ。
・あなたが何を目指しているのか見極めたい。
・一貫性がある話ができるかどうかを見極めたい。
・素直に就活の準備を行っているか見極めたい。
その意図を踏まえ、答える時のポイントは、2つです。
・尊敬する人だけでなく尊敬する理由を語ること
・その他自己PRと一貫性のある答えを回答すること。
面接は一問一問をぶつ切りで捉えるのではなく、質問全体であなたの印象を作り上げていくようなイメージで、一貫性を重視しながら答えるようにしましょう。
今回は以上です。